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「お金影説」とは

商売というのは結局は金儲けだから、社員の尻を叩いて働かせ、業者を泣かせてでも儲けを出すような人が成功するのだ、というわけだ。私のところへ取材にくるジャーナリストのなかにも、○○さんのいっていることはきれいごとじゃないか、という人がいる。しかし、商売はそういうものでは断じてない。商売とは、「結果として」儲かるものなのである。私はこれを、「お金影説」と呼んでいる。お金は影のようなものだ。実体があってはじめて、光が当たったときに影ができる。

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この影がお金なのである。ビジネスでいえば、値段の割においしいとか、価格の割に使い勝手がいい、といった商品やサービスが実体ということになる。もっとも、せっかくよい商品やよいサービスがあっても、周りがいつも正しい評価をしてくれるとはかぎらない。ここが世の中の複雑なところだし、私の「お金影説」がにわかには納得してもらえない所以でもある。たしかに、おいしくて安くていいものを提供しようと、こんなに一生懸命に営業努力をしているのにお客さんがこない、というお店がある。同じく、社員のために、働きがいがあって居心地のいい会社をつくろうとしているのに、何でよい社員がきてくれないのだ、と嘆いている経営者もいるだろう。私がいえるのは、ぜひ頑張って、その姿勢を続けてください、ということである。一年のうちには、太陽が照る日もあれば、曇る日も、雨の日、雪の日もある。しかし、朝のこない夜はないように、何日待ってもついに太陽が出なかったということはありえない。ビジネスの世界も同様に、不況ばかりが続くことはありえない。かつてあったマーケットが消えてなくなることもない。