最近の日本人はアンティーク趣味の分野以外ではお古を徹底して蔑視してしまう風潮があります。人が使った後のものは汚いとか、機能が悪くなっているとか、故障しやすいとかの固定観念でレッテルを貼ってしまって判定する傾向が強いのです。本当にお古がそんなに劣っているのかを冷静に判断しているとは考えられません。例えば、親戚や知り合いの赤ちゃんが使っていたサークルや歩行器のようなベビー用品(危険防止のために丈夫に作られています)は新品同然でも、譲り受けて自分の子供に使おうとはしません。消費文化を謳歌してきたアメリカでは、ローカル紙の広告やキャプテンシステムの情報に、お古の自動車や毛皮のコートを譲りますというものがあって、それを見て安く買い求める人々が多いのです。客観的に値打ちのあるものを、お古でも、新品でも、正当に評価して使っているのです。それはヨーロッパ各国でも同様です。その日本人の科学性に乏しく、極めて情緒的な価値評価の習性が物の浪費を促し、合理的なリサイクルを困難にしており、メーカーや商店もそれを助長してきています。