「テレビ番組の多くは、すっかり長時間の広告になってしまったようです。トレンドというのも、私たちの文化がますます商業主義的になっていることを示すほんの一例に過ぎません」。『愛は買えない。広告は私たちの考え方・感じ方をいかに変えるか』の著がある広告評論家、ジーンーキルボーン博士が言う。現代のメディアやエンタテインメントにおいてファッションが果たす役割は非常に大きく、かつサブリミナルである場合も多いので、広告とそれ以外の境界があやふやになってきたのだ。衣装協力契約を取り交わすデザイナーとプロデューサー(「キャストに服を提供するから、クレジットに名前を出してくれ」)。広告塔と化すセレブたち(ファッションメソンは、スターに服を貸したりあげたりして、それを着た姿が写真に納まることを期待する)。いわゆる「政教分離」を曖時にして広告主のコレクションの素晴らしさを褒めそやす、抜け目ない刊行物の数々。真面目なニュースーメディアもファッションの世界に魅了されたらしく、ファッションショーやトレンドに関する報道を行うようになった。あげくに、かつてはゴシップ誌の独壇場だった、スターのスタイル批評さえする始末。もう何でもありだ。二〇〇一年には、イタリアのジュエリー会社ブルガリが、イギリスの作家フェイーウェルドンに小説まで書かせている。ブルガリのブランド名と製品がー回ほど出てくる。『ブルガリーコネクション』は、お金を払ってフィクションに製品を登場させる初の試みだ。さて次は?『パワー・ポッターと賢者のカルティエの宝石。競合相手に後れをとらないためには、印刷媒体広告、テレビーコマーシャル、広告看板以外の方法で販促活動を行うことが必要だ。企業がそう確信するにつれて、そうした行為はますます広く行われるようになってきた。